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[Music] 星野源 アルバム『Stranger』に詰め込まれた生きるということの全て

公開日: : 最終更新日:2015/01/10 アート, 音楽 , ,

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『人生の節目には必ずJ-POPがある』と高校生にして断言した友人をもつわっと(@WatOno)です。どーも。

最近iPhoneで聴く曲といえば、もっぱらiTunes Storeでダウンロードしたものばかりだったのですが、中にはダウンロードできないものがあったりするわけです。

そういったときは、涙を飲んで我慢するのですが、今回はそれでは我慢できずひさびさにCDを買ってしまいました。そして買ってよかった、よかったぞーー!!!

というのが、この一枚。星野源 3rdアルバム『Stranger』でございます。

星野源3rdアルバム『Stranger』 – 特設サイト
生きる事をつづった新アルバム。


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一枚に人生がつまっている

アルバムの構成は、アップテンポな前半から徐々にゆっくりと重たいテーマの後半へと移行していく形。

特徴的なのは、夢と現実、嘘と真実、のような二面性を表現している曲が多い。そして、『仕事』にかんするもの、『死』に関する歌もあり、全体的に人生をかんじさせる一枚。

死をテーマにした曲が後半にでてくるのもそういった流れからなのでしょうか。 


全曲紹介いたします

最初の3曲きいて、名盤と確信した一枚でした。その後も連なる名曲の数々に完全に今年の心の一枚になりつつあります。

彼の声と言葉がなぜここまでひびくのでしょう。わかりません。

あんまりインタビューや曲解説を読まずに、自分が最初に感じた歌詞の内容を中心に、全曲紹介致します。


01. 化物

理想と現実の狭間で揺れ動く心をうたった曲。現実は、涙がでるほど悔しいことがあって、家にかえって風呂場で耐えきれない気持ちがこぼれたりもする。

それでも、自分のなかの熱い思いがマグマのようにせりあがってきて、今を突き破って前に進んでいくんだぜっていうすごく前向きな曲。

前向きでアップテンポで、変えてやるぜっていう強い気持ちにさせてくれる清々しい一曲目。




02. ワークソング

働け この世のすべて背負え 定時まで

星野源 ワークソング


この歌詞がいつ聴いてもグッとくるサラリーマンのための一曲。

人は奇跡や救いを求めているけど、そこまでたどりつけない、ただひたすら苦しい思いをしている。それでも、前に進んで輝けっていうところがすごく心の中をうまく表現してくれているとおもう。

仕事帰りの夜道に聴いてると涙流れそうになる。Mr.Childrenの『彩り』もそうだけど、世の中にはもっとこういう曲が必要だとおもう。


03. 夢の外へ

3rdシングル 資生堂アネッサ2012CMソング

アルバム12曲中もっともアップテンポなのに、もっとも哲学的な一曲。

夢と現実は表裏一体で、夢にみえるものが現実、現実に見えるものは実は虚像だったりする。なにを現実とするかはあなた次第、そしてぼく次第。

でも、最終的に一緒に夢をみたい、ともに夢をみられる人たちと繋がりたい、という歌。




04. フィルム

2ndシングル 映画『キツツキと雨』主題歌

3曲つづいてアップテンポな流れからグッと引き寄せて心を奪う4曲目。

『夢の外へ』につづく現実と虚像について歌った曲。何が本当で何が嘘か、僕たちは常に迷っているけど、そんなこと実は関係なくて、自分で自分の真実はつくっていくもんだよっていう歌。

だからこそ、今がどんなに苦しくても、『声を上げて 飛び上がるほど嬉しい』日々を作れるし、そういった日々がやってくるはずなんだよ。って歌っていう歌。泣ける。




05. ツアー

次の一歩を踏み出すための一曲。

旅にでる理由って実はよくわからない。でも、旅にでた後ならその意味がわかることって結構ある。

感情や過去が旅立ちをつらいものにしても、それを振り払って前に進んでいくんだよっていう歌。


06. スカート

情景描写が綺麗で不思議な一曲。

この「スカート」の歌詞が持つ意味については、ずっと考えていた。

最近思うのは、この歌きっと別れの歌なんだろうということ。主人公の女性は自ら別れを選んだ、そういう歌だということ。

電波からのサイン 少し無視したら 時間の河 下るのか上るのか

星野源 スカート


相手からの連絡も振り切って、たどりつくのは元の場所なのか、次の未来なのか。

いつかこの歌詞についてはもっと掘り下げた記事を書きたい。


07. 生まれ変わり

第一生命CMソング

大切な人との別れを歌った歌。

生まれ変わりがあるのなら 人は歌なんて歌わないさ

星野源 生まれ変わり


この歌詞を聴いた瞬間に鳥肌がたった。歌を歌うことは、気持ちを形にして残しておく事。生まれ変わってまた同じ場所に戻って来れるのなら、歌なんて歌わない、メッセージなんて残す必要は無い。

でも、僕たちは前に進んでいく。子どもだったときを過ぎて、過去はそのままに前に進む。

そして、僕たちはいつか離ればなれになってしまう、だから気持ちを残しておきたいし、残される方もずっとその思いを胸にとどめておきたい。その為に歌にしようということなのだと思う。

亡くなっていく人たちが残っている人たちに振り返ってくれないけれど、僕たちもまた前だけをみて進んでいく。そうやって日々は続いていく。

ゴスペル調にもりあがっていく後半が聴きどころ。


08. パロディ

映画『ぱいかじ南海作戦』主題歌

繰り返していく日常をパロディと表現した曲。

新しい日が毎日やってくるけれど、それを昨日とおなじように乗り越えていく。昨日のパロディで。

それだけだと、単調な日々を繰り返す事への風刺ともとらえられるけど、その繰り返しがまだ見ぬ未来を作り上げていくんだっていうところが前向きでよい。

毎日おなじことを繰り返していて、変化をもとめてしまったり、変えなくてはとおもってしまいがちだけど、実は日々のパロディを続けていくことでたどりつける場所があるんだよ、と力の抜けたトーンで教えてくれる曲。


09. 季節

MUSIC ON!TV シーズングリーティングID ソング

アルバムの前半のポップな流れから後半にはいってくるとゆっくりとトーンダウンしてくる。そして、この曲は秋冬をおもわせるような歌詞。

街の中でふと自分の存在がものすごく小さく感じる事がある。どんどん小さくなってやがて街の中にとけ込んでしまい、存在自体がなくなってしまうような感覚。

そんなときに、その街で誰かと過ごした事を思い出すと、急に底の存在していた自分を思い出せる。とけ込んだ自分がもう一度形を成してくる、そういった肌感覚のようなものを歌った歌。


10. レコードノイズ

レコードって引っ張りだしてきて聴くものっていうイメージ。思い出も同じ。心の棚からひっぱりだしてきてその音色に耳を傾ける。

昔の好きだった人を思い出すとき、そのひとのレコードをひっぱりだしてきて耳をかたむける。ノイズがはいっていたりもするけど、そのころの美しい景色や音色が思い出される。

でも、いつかその思い出も薄れていく。レコードの音色もかすれていく。それはきっと次にすすむためのサインでもあるのかも。


11. 知らない

4thシングル

泣かせる名曲。

これまた大切な人との別れをうたった歌。

別れはどんなときも寂しいしつらいもの、でも先にまだずっと続く人生がある。残された方にも、旅立つ方にも。

そうやっていくつもの別れとそれにともなう絶望を繰り返しながら、それでも日々は続いていく。

タイトルの『知らない』は、知らない世界へ旅立つ人へのメッセージという意味か、この絶望に太刀打ちする方法を僕は知らないなのかはよくわからない。でも泣かせる曲だ。




12. ある車掌

NHKアニメ『おじゃる丸スペシャル 銀河がマロを呼んでいる ~ふたりのねがい星〜』エンディングテーマ

人生を歌った歌。

レールにそった人生なんていう表現もするけど、それでもどこに向かうのかなんて実は誰も知らない。ただ、窓から景色を眺めている、それはみんな一緒。

いつ走りだしたのかも、どこを走るのかもわからないし、信じられない事が多いのが人生。

それでも、みんな同じように悩んで、みんな同じように進んでいく。


シークレットトラック

自分の中の別人と出会える事の喜びが歌われている歌。自分の中にまだまだひめられている存在があって、それに気がつき、それに出会える事を喜べる。

アルバムタイトルによくかかった弾き語りで、すべてがおちつくような一曲。


きょうのごほうび

・別人なのにみんな同じ

タイトルの『Stranger』は、直訳すれば別人、他人、変わり者といった意味です。うろ覚えですが、このタイトルは、自分の枠組みを壊して限界を模索して制作にあたった結果あらわれた自らのしらなかった面を知れて、まるで別人だとつけたタイトルだったとか。

12曲分の別人の自分がいる、しかし、それがすべて一人の自分の中にやどっているのです。

僕にとっては、この原理はとても自然に感じます。そして自分の中の他人もまた自分という内省的な部分と他人もまた自分と同じという外界的なニュアンスを感じてる気がします。

ちがうようでいて、実はみんな一緒なんだと。そんなことをこのアルバムは語りかけてくれているのです。

ということで、軽くふわっとおしゃれな作りなのかとおもいきや、ずいぶん踏み込んだ哲学を感じられるStranger。おすすめですよー。

ちゃお!

by カエレバ


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    東京生まれ 南カリフォルニア育ち、神戸、伊豆を経て現在は東京在住。84年生まれ/輸入コーディネーター。

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